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ARCHIVE // LOCATION FILE

CLASSIFIED — BUG POINT RECORD

The Underbelly of London

β-AP-0■■■■4 — Anomalous Point 04

概要
英国において古くから伝承される都市伝説の一種に、「ロンドン市街と酷似しながら、実体としては別個の領域」とされる事例が存在する。
通称、裏ロンドン。当該領域は恒常的な濃霧に閉ざされており、滞在する生体に対し持続的な侵襲作用を及ぼすことが確認されている。侵入後の生還を保証する記録は、現時点で一件も存在しない。
神霊土体「敵界」――地下帝国遺構に起因する空間不具合、いわゆるバグポイントの一種に分類される。日本国内で確認されている同種事例「裏東京」とは類似構造を持つ別個体であると位置づけられている。
外観上はロンドン市街を模した構造を呈するが、内部においては現実の物理法則・社会規範が適用されない事象が多数観測されている。当該領域が「ロンドン」の意匠を採る要因については、現時点で解明されていない。
環境
冷たく静まり返った空気、まともに把握できない不規則な街路。常人であれば三日と保たずエネミー化の兆候が現れるほどの、敵性異能粒子濃度を有する。
日本の裏東京と酷似する点は多いが、決定的に異なるのは街全体を絶えず覆い尽くす異常な濃霧の存在である。この霧は強い依存性と、軽度の毒性を併せ持つ――迷い込んだ生者に課された、静かな試練そのものだ。
行き方
裏東京ほどには通行手段が確立されていない。結界術が広く浸透した日本と異なり、異能への防御は道具に依存した簡易結界(スフィア)が主流であること、また利便性の高いTTT技術を用いた異界陣が別に存在することなど、外部依存の技能差がその一因とされる。
そもそも裏ロンドンが「敵界」のどの遺跡に対応するバグポイントなのかすら、現時点で判明していない。
  • ██████番線構内で消えた通行人の記録
  • ████████橋 欄干下の霧だまりに関する証言
  • ████教会 地下納骨堂からの帰還者ゼロ件

(カーソルを合わせると復元ノイズが走ります)

備考。ほとんどの来訪者は、通常のロンドン市内で偶発的に開いた経路を潜り抜けたまま出口を見失い、そのまま生涯を終える。もっとも――その事実を記録する者すら、この世界にはいない。
生息種
裏ロンドンには、敵性異能粒子の影響を受けたエネミーをはじめ、死や異能に由来する多種多様な異形・怪異が生息している。これは、日本の裏東京に酷似しているとされる。
これらの多くは、この地へ迷い込んだ生物や人間が変異・異化したもの、あるいは裏ロンドンという異常環境そのものから生じたものと考えられている。特に死や霊に関係する存在が多く、生者よりも死者に近い生態系を形成しているのが特徴である。
その一方で、裏ロンドンには濃霧という特殊な環境に適応した、独自の存在も確認されている。

SPECIES — 01

稀人(フォギー)

奇跡的に裏ロンドンの環境へ適応し、理性を保ったまま濃霧の中を歩き続けられる存在。裏東京における「稀人(まろうど)」とほぼ同一の存在で、呼び名だけが異なるとされる。

O-2《DISTORTED》

SPECIES — 02

逆系樹

裏ロンドンの上空に存在する謎の超巨大樹。街を覆う濃霧の発生源であり、霧のない大気こそがこの存在にとっての猛毒なのだという。数世紀に一度、稀人と交わり新たな死の近縁種を生み出す事例があると伝えられる。

O-4《UNSTABLE》

死者の塔(裏ビッグベン)
「逆系樹」と並ぶ、裏ロンドンのランドマーク。もっとも、双方とも常時濃霧に阻まれ、目視することすら難しい。
裏東京タワーと同様、内部の構造は外観からは想像もつかない異空間となっている。塔に踏み入った者に対しては、その者自身の記憶を参照した存在が門番として立ち現れ、肉体と精神の双方を容赦なく削り取っていく。
この塔を踏破することこそ、裏ロンドンから脱出する最も確実な手段とされる――三日以内に奇跡的な出口を探し当てるのと、どちらが困難であるかは、個人の裁量に委ねられる。
死者の塔(裏ビッグベン)

FIG. 05 — TOWER OF THE DEAD (UNVERIFIED)

アイテム
裏ロンドンでは、表の世界から偶然流れ着いた道具や異産を拾い上げることができる。土地柄、TTT技術が組み込まれた品も稀に見つかるという。
裏東京と同じく、時折まったく意味の通らない言語が記された品が混じっていることもある。
魔女の時間(Witching Hour)
エネミーが大量発生し、常には保たれている静寂が唯一掻き消える時間帯。裏東京における丑三つ時と、概ね同様のものと考えられている。